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OGeC022 (Sakurano Cup #3)

解説 : OGeC022(E)

記号

  • 自家用車:通勤・通学に自家用車を利用する人の割合が50%を下回る都道府県は、東京都や大阪府、それらの周辺の府県に限られます[1]。三大都市圏の中心都市でない限りは、ほとんどの場合、自家用車の利用率が最大であると考えてよいです。地図を見ると、(人口の少ないメッシュは着色されないので)おおよその市街地の大きさを読み取ることができ、少なくとも三大都市圏の中心都市ではないと推測できます。よって、広範囲かつ面的に利用者の多い「ウ」が自家用車と判断できます。
  • 自転車、鉄道・電車:自転車は、密度の高い都市部や比較的短距離での移動に利用される傾向にあり、また平地での利用が好まれます。また、鉄道・電車は、鉄道に沿った地域で利用が多くなります。アとエを見ると、①市役所のすぐ南側に数キロ四方で利用者の多いエリアが面的にあり、おそらく都市の中心部で利用者が多い傾向にあること、②そこから南方向へ利用者の多いエリアが線状に伸びており、地形的制約や鉄道・電車の存在を示唆していることから、いずれかが自転車、鉄道・電車であると推測できます。アとエの違いとして、アは西方向へ島が連なるように利用者が比較的多いエリアが見られ、鉄道駅の存在を示唆しています。よって、自転車は「エ」、鉄道・電車は「ア」と判断できます。(問題を解くうえでは、場所(市名)の考察の過程で地理院地図と見比べながら、選んだ記号が適切か確認するとよいでしょう。)

市名

  • 「ウ」(自家用車)からおおよその市街地の大きさと形を読み取ることができ、南北に長い比較的規模の大きな都市であると推測できます。また、「エ」(自転車)から平地の範囲、「ア」(鉄道・電車)から鉄道路線の形を読み取ることができます。これらの条件に合う都市を見つけることで「鹿児島市」が答えとわかります。「ウ」は唯一桜島の輪郭が浮かび上がっています。

以上から、特に解答すべき答えはウエア鹿児島市です。

補足:鹿児島市の団地開発と交通

鹿児島市の市街地は、鹿児島湾(錦江湾)とシラス台地に挟まれて南北に伸びるように形成されています。高度経済成長期には人口の受け皿として、周辺のシラス台地上に数十の計画的な住宅団地が開発されました。これらの住宅団地では、自家用車やバスでの通勤・通学が主となっています。

参考文献: 1) 総務省統計局(2024)「令和2年国勢調査最終報告書-日本の人口・世帯-」pp.287-290

問題画像の場所: リンク